食に関するコラム
このコーナーでは、暮らしのちょっとしたヒントや、気になるテーマをいろいろな角度から取り上げ、定期的におすすめしていきたいと思っています。皆様からの耳寄りな情報や、気になることも随時お待ちしています。
オリーブ 今回のおすすめはオリーブオイル
日本人に馴染みのあるオイルと言えば、サラダ油、ゴマ油、菜種油などがありますが、近年その知名度と、販売数を飛躍的に伸ばしているオイルといえば「オリーブオイル」です。オリーブオイルの97年度販売量は前年度の1.5倍で、ゴマ油の販売量を上回る健闘ぶり(日清製油調べ)だったそうです。オリーブは、地中海地方を中心として、古くから「平和、幸福、力、豊饒」の象徴であり、旧約聖書にも登場するほど、貴重な物として大切にされてきました。使用する量も、私たちの比ではなく、スーパーには、3リットルや5リットル入りのものが売られているくらいだそうです。今回は、西洋人を魅了してきたオリーブオイルについて調べてみました。
 
黄金のジュース
オリーブの樹は、地中海原産のモクセイ科の常緑小低木に属します。オリーブの木は、植えられて6〜10年くらいから実をつけ始めますが、実際にオリーブオイルが穫れるくらいに成熟するには、20年くらいかかるそうです。長い道のりですね。 市販されている食物油の殆どが、それぞれの種子からオイルを抽出するのに対して、オリーブオイルは、果実からオイルを採取します。果実から穫れた「油性のジュース」といわれる所以はここにあるのです。また、一般の植物油がオイルを抽出する際に、抽出をしやすくするために加熱処理を行うのに対し、上質のオリーブオイルは加熱処理をせず、圧搾だけでオイルを採取します。 オリーブオイルの国際規格では「オリーブ樹の果実だけから採取した油で、溶剤を使用したり、再エステル化処理(添加物を加えて製油する)によって得られた油ならびに他のいかなる種類の油も一切含まない油」だけが、本物の“オリーブオイル”と呼ばれるのだそうです。ちなみにオリーブの果実には、約40〜60%の油分が含まれているとのこと。単純計算すると、オイル100gを作るのに、平均して200g程度のオリーブが使用されているということになりますね。
エキストラとピュア
市販されているオリーブオイルには、「エキストラバージンオリーブオイル」と「ピュアオリーブオイル」に大別されます。
  • エキストラバージンオイル
    バージンオイル(いわゆる一番搾り)のなかでも、酸度が1%以下(酸度が低いということは酸化しにくく、それだけ身体に対して酸化刺激が少ないということ)で、検査によって風味、色合い、香りともに「申し分ない」と認められたものをいいます。その他、「バージンオイル」と呼ばれるものの中には、エキストラバージンの他に、「バージン」「オーディナリーバージン」と呼ばれる準エキストラバージンクラスのものがあります。エキストラバージンは、まさに“オリーブオイル”の特長を兼ね備えた一流品で、オリーブオイルが好きな方に好まれます。ピュアオリーブオイルに比べ、やや緑がかったものが多く、香りも豊かです。

  • ピュアオイル
    精製したオリーブオイル(香りや刺激が強いものや酸度の高いオリーブオイルは精製処理をしてマイルドにします)とエキストラバージンオリーブオイルをブレンドしたものです。色は黄金色で、エキストラバージンより、味や香りがマイルドですので、揚げ物などの料理に適しているとのこと。

    栄養学的には、両者の差は、ほとんど無いとのことですが、絞ったままの、微量成分まで有効に摂ることを考えると、エキストラバージンをおすすめしたいです。
黄金の油性ジュース
脂肪酸には、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸と呼ばれるものに分けられます。飽和脂肪酸は主に動物性の脂に多く、血中のコレステロールを増加させる働きをするといわれ、不飽和脂肪酸は、血中の善玉コレステロール(HDL)を増加させ、悪玉コレステロール(LDL)を減少させる効果があるといわれています。

 また、不飽和脂肪酸は、人の身体をつくる上で不可欠な脂肪酸であることが多いにもかかわらず、体内で作ることができないため、食物から摂るしかないのです。オリーブオイルには、不飽和脂肪酸が非常に多く含まれており、各成分の割合を見るとオレイン酸(75、1%)、リノール酸(9、4%)、リノレン酸(0、5%)となります。 (日本油脂検査協会調べ)

 これらの成分は、血中のコレステロールを低下させる効果があるといわれています。また、これら不飽和脂肪酸が不足すると、お肌が乾燥したり、皮膚がもろくなって潰瘍ができやすくなったりしてしまうとのこと。定期的に摂るようにしたいものです。

 ビタミン類では、老化を防止するといわれるビタミンEが含まれているため、抗酸化作用があり、さらにビタミンEは油に溶けるビタミンなので非常に効率よく摂取することができます。また、ワインに多く含まれているポリフェノールも含んでいますので、生活習慣病を気にされている方にはおすすめです。また、リノレン酸には、発ガン抑制や、アレルギー症状に効果があるといわれています。ただ、オリーブオイルといえども、他の油と同じ1g当たりのカロリーは9gです。決してローカロリーではありません。そのことも踏まえておきましょう。


「独り言」
オリーブオイル お料理では、炒め物やドレッシングなどで、いろいろな油を使ったことは当然ありますが、「油をそのままなめる」という経験を初めて体験したのが、何を隠そう「セコムの食」の試食会のときでした。「セコムの食」の制作スタッフは、掲載するための食品を全国から探し集め、定期的に都内某所で缶詰状態になり試食を繰り返しています。一見、羨ましい仕事だといわれますが、各スタッフが全国から取り寄せた食品は、毎回100品種を超えるほどあり、各食品に対して比較し、真剣に味を確かめるわけですから、実は非常に大変な作業なのです。好き嫌いなんて論外!って感じです。あ、話が脇道に逸れてしまいました。戻しましょう。
油をそのままなめるなんて、、、と思いながら試食(試飲?)した私ですが、多少の偏見を持っていた分、感動も大きかったです。試食で並んだオリーブオイルは、味といい香りといい、まさに“果実のジュース”と呼びたくなるほどです。西洋の人々は、パンにつけるバターの代わりにオリーブオイルをつけて食べるそうですが、その気持ちが良くわかりました。皆さんも良いオリーブオイルが手に入ったときには、是非「生食」でお試しになることをおすすめします。また、にんにくのコラムでは、オリーブオイルを使ったお料理をご紹介しています。こちらもおすすめですのでご覧下さい。
  猪口 ゆみ
取材協力:日清製油
今月のおすすめホームページ
オイル博物館(提供:日清製油株式会社)

今回,取材のご協力をいただきました日清製油さんのURLです。
各種オイルに関する情報がいっぱいです。
(http://www.nisshin-seiyu.co.jp/)
コラムに対する感想、また、内容や誤字等に関するご指摘は、こちらまで。
このコーナーでは、暮らしの中の小さなヒントになることや、楽しい情報をいろいろな角度でおすすめしていきたいと思っています。ちょっと気になることやみなさんに教えてあげたいよいことがありましたら、フリーダイヤル0120−049−756(カスタマーセンター)までご連絡下さい。

リンク先で提供される情報・画面は、それぞれの提供先企業が作成、管理しているものです。

shopping shopping