食に関するコラム
このコーナーでは、暮らしのちょっとしたヒントや、気になるテーマをいろいろな角度から取り上げ、定期的におすすめしていきたいと思っています。皆様からの耳寄りな情報や、気になることも随時お待ちしています。
かぼちゃ 今回のおすすめはかぼちゃ
ほくほくかぼちゃをどうぞ。
めっきり寒くなりました。暦では冬至を迎え、「お布団が私を放してくれない」朝が続く季節に突入です。ところで、冬至といえば浮かんでくる野菜は一つ。今回は、数ある野菜の中でも、ごっつい顔だけど中身は甘くて美味しい、なんとなく体育会系の素朴な青年を思わす(?)かぼちゃがテーマです。煮物から揚げ物、スープ、デザートまで、和、洋を問わず幅広い活躍のかぼちゃですが、晩秋に行われるハロウィンや、まさに冬へ向かう冬至にかぼちゃを食べる習慣は、栄養豊富なかぼちゃを摂り、寒い冬を乗り切ろうという先人の教えなのかもしれません。
 
かぼちゃの種類
日本の食卓になじみが深いかぼちゃですが、もともと日本にあった作物ではないのです。かぼちゃには、大きく分けて日本かぼちゃ、西洋かぼちゃ、ペポかぼちゃ、ミクスタの4種類があり、さらにそれぞれいろいろな品種に分類されますが、この中で日本で利用されているのは前者3種類です。日本に伝わってきた時期もまちまちで、日本かぼちゃは、16世紀にポルトガル人が九州に、西洋かぼちゃは幕末に北海道などの冷涼地に広まったそうです。また、ペポかぼちゃは19世紀末に中国から渡って来ていたものの、あまり普及しませんでしたが、1980年代以降、食の西洋化に伴い日本にも登場するようになりました。それぞれの特長を見てみると、、、
  • 日本かぼちゃ
    主に関東以西に広まり、多くの品種が生まれました。代表的なものに黒皮かぼちゃ(表面が黒く、深い溝が入っていてごつごつしている)、会津かぼちゃ(表面が緑色で黄色の斑点がある)などがあります。味は、ねっとりした感じで、水分を多く含んでいます。煮物にする場合は、薄味でじっくり煮るとよいそうです。

  • 西洋かぼちゃ
    1960年代以降、急速に需要をのばしています。ほくほくっとした程良い甘味が特長で、店頭で見かけることが多い黒皮栗かぼちゃ(表面が深緑で、縞やまだらに模様が入っている)、青皮栗かぼちゃ(灰緑色でつるつるしている)オレンジ色で小振りの赤皮栗かぼちゃなどがあります。加熱することで甘味が増します。

  • ペポかぼちゃ
    渡来後から今日まで残っている品種の一つに金糸瓜(きんしうり)があります。金糸瓜を茹でて果肉を出すと、素麺みたいに糸状にほぐれるそうです。また、主にイタリア料理やピクルスに利用されるズッキーニも、この仲間です。ズッキーニは低カロリーでカロチンが豊富なのが特長です。

かぼちゃのパワー
同じかぼちゃでも、種類によって随分栄養分も違うようです。

かぼちゃの栄養(100g当たり)

 日本かぼちゃ西洋かぼちゃ
カロリー36kcal73kcal
タンパク質1.3g1.7g
糖質7.9g17.5g
ビタミンA340IU470IU
ビタミンE1.6mg4.6mg
同じかぼちゃでも、日本かぼちゃと西洋かぼちゃとでは栄養にもかなり差がありますね。かぼちゃにはこれらの栄養素の他にも、人の身体に必要な、カリウム、マグネシウム、亜鉛などの微量成分や、ビタミンB1,B2、Cも含まれていますが、いずれも西洋かぼちゃの方に多く含まれています。

また、かぼちゃの種には、リノール酸が含まれているので、コレステロールの低下や動脈硬化の予防、他にも低血圧や回虫駆除にも効果があるとのこと。種子を空炒りして軽く塩、胡椒をすると食べやすいそうです。


かぼちゃを美味しく食べるまで
店頭でかぼちゃを選ぶ際には、重量感があるものを選び、なるべく丸ごと購入した方が長持ちをさせやすいとのこと。また、かぼちゃの裏のへその周囲が枯れてくぼんだものは完熟しているしるしだそうです。切り売りしている西洋かぼちゃは、切り口の色が鮮やかでワタ(種やスジ)が乾いていないものが新鮮なもの、また、色の濃いものの方が甘味が強いのだそうです。
かぼちゃはワタの部分からいたむので、かぼちゃに包丁を入れたあとは、なるべく早くワタを取り除き、乾燥を避けて冷暗所に保存して下さい。
かぼちゃの皮にはカロチンが多く含まれているので、皮ごと食べた方がよいそうですが、実が肉厚で煮物の味がしみ込みにくい場合は、ところどころ少しずつ皮を削って煮るのもよいそうです。


「独り言」
かぼちゃ 手前味噌ですが、私の母はなかなか料理上手な人で(その影響で私の趣味が“食べること”になった感もあるのですが)、今は別々に暮らしているために、「家庭の味」ってやつが妙に懐かしくなるときがあるんですよね。ある年の冬至の日に「冬至だし、かぼちゃでも煮てみるか」と、母の味を再現しようとしたのですが、どうしても“ほくほくっ”とならないんです。母に電話して、言われたとおりにやってもだめ。だけどその理由が今日わかりました。私は日本かぼちゃを煮ていたのです(きっとそうだ)。日本かぼちゃでは、私が描いた“ほくほくっ”というのは無理なのです。あ〜よかった。私の腕が悪いわけじゃなかったんだ。ホント、お料理って奥が深いですよね。
セコムの食‘98冬号」でも、旬の幸を使った簡単なレシピが掲載してあります。それぞれに家庭の味があると思いますが、新しい味にチャレンジするのもいいかもしれませんよ。
  猪口 ゆみ
参考資料:野菜基本大百科(集英社)
     食材図典(小学館)
     キッチン栄養学(高橋書店)
今月のおすすめホームページ
かぼちゃ情報(提供:札幌市手稲区役所総務課)

西洋かぼちゃの一種である「大浜みやこ」を中心に
かぼちゃに関する情報が掲載されています。
(http://www.city.sapporo.jp/teine/pumpkin/)
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