食に関するコラム
このコーナーでは、暮らしのちょっとしたヒントや、気になるテーマをいろいろな角度から取り上げ、定期的におすすめしていきたいと思っています。皆様からの耳寄りな情報や、気になることも随時お待ちしています。
牛乳 今回のおすすめは牛乳(その1)
はい、腰に手をあてて、朝の一杯グビッ。
不思議ですよね。立ったまま牛乳を飲むときって、なぜ人は腰に手をあてたくなるのでしょうか?もちろん、日本国民全員とは申しませんが、牛乳を飲むときはついつい、それも猫背ではなく、胸を張って飲んでしまうんですね。そしてそれが無意識だったりすることも多く、自分で気づいて「やばい」と思ったりして、、、。
今回は、牛乳がテーマです。牛乳を飲むとおなかが痛くなる方も、読んで損はないですよ。
牛乳
 
さて、牛乳とは何ぞや?
牛乳は、もちろん牛から搾った乳ですよね。しかしながら、店頭の陳列棚に並んでいる牛乳パック入りのもの全てが牛乳と呼べるものではないのです。確かに表示をよく見てみると、いろいろなことが書いてありますね。それらの意味と違いは何なのでしょうか?具体的に調べて見ました。
  • 牛乳
    生乳だけで作り、他のものは添加していない飲み物。殺菌や、均質化を衛生的に行い、乳脂肪分が3%以上で、たんぱく質や乳糖などの無脂乳固形分が8%以上のもののことをいいます。

  • 部分脱脂乳・脱脂乳
    原料は生乳のみですが、乳脂肪分だけを除いたもので、部分脱脂乳は乳脂肪分が0.5%〜3%未満、脱脂乳は0.5%未満のものをいいます。無脂乳固形分は牛乳と同じ8%以上です。昔、給食に出てきたスキムミルクもここに含まれます。独特の風味があったそうで、「セコムの食」の“おじさまチーム”のスタッフは、好きではなかったそうです。

  • 加工乳
    生乳の他に脱脂乳や全粉乳、無塩バター、クリーム、濃縮乳などの乳製品を原料の一部に使用しているものです。乳脂肪分を強化したりカットしたりしているものをよく見かけます。

  • 乳製品
    砂糖やコーヒー、果汁など牛乳成分以外のものを牛乳に混ぜたもののことをいいます。牛乳を飲むとおなかをこわす乳糖不耐症の人向けのものや、カルシウム強化したもの、ビタミン添加したものなどがここに含まれます。

    ところで、加工乳や乳製品に類するものは、牛乳と同じ成分(乳脂肪分が3%以上で無脂乳固形分が8%以上)であれば、生乳を全く使用しなくても「○○牛乳」と表示することができるのだそうです。確かに、全粉乳もクリームも元をただせば生乳から作られていることには変わりありませんが、そういったものばかりを飲んでいると、人工的な味に慣れすぎて、本来の牛乳の味を勘違いしてしまいそうな気がします。加工乳派の方も、たまには自然の味を忘れないように「牛乳」を飲んでみてはいかがですか?
搾りたてに近い味
低温殺菌という表示を店頭でよく見かけます。そして低温殺菌牛乳は何も書かれていない牛乳よりも高い。ということは、きっと何かいいことがあるのでしょうが、一体どこが優れているのでしょうか?味にも影響はあるのでしょうか?
  • 低温殺菌
    62〜65℃で30分ゆっくり加熱する方法です。パスチャライズド製法ともいいます。これは最低限の熱で病原菌や腐敗菌などのみを殺菌する方法です。低温殺菌の良さは、乳酸菌などの私たちに有効な菌を生かしたまま製品化することができ、搾りたての味に、より近づきます。製造に時間と手間を要するため、大量生産はできません。

  • 高温短時間殺菌
    72〜75℃で15〜16秒加熱する方法で、ヨーロッパで多く用いられている方法です。ある程度大量に処理することができます。

  • 超高温瞬間殺菌法
    120〜130℃で2秒加熱します。日本で市販されている牛乳のほとんどがこれです。ほとんどの菌を殺してしまいます。また、LL牛乳と呼ばれるものは、130〜150℃で完全滅菌したものです。“こげ臭”(高温処理でたんぱく質が焼けた臭い)といわれる香りが発生しますが、私たちはこの臭いに慣れていますので、当たり前の臭いとして意識しない人が多いようです。

    低温殺菌は、加熱によっておこるたんぱく質の変性などが抑えられ、こげ臭がないため、本来の味が楽しめます。牛乳嫌いの人が、嫌いな理由のひとつに挙げる「牛乳臭い」の原因は、こげ臭のことだそうです。また、牛乳を飲むとおなかがごろごろするという人も、低温殺菌乳なら大丈夫と言う方も多いようです。超高温瞬間殺菌は、確かに安全性という面で優れていますが、より自然なものを、いう点では低温殺菌をおすすめします。

    また、日本人が好む牛乳のとろみ感は、超高温瞬間殺菌によって出るもので、低温殺菌乳をはじめて飲むと、さらっとした印象を受けると思います。このとろみ感を牛乳のコクだと思い込んでいる方もいるそうで、実は私もそうでした。このとろみ感は日本人には好まれていますが、欧米人には嫌われています。国によって味覚も嗜好も違うのですね。
ノンホモってなに?

ホモジナイズとは均質化のこと。市販の牛乳の多くは牛乳の脂肪球に圧力をかけて砕き、たんぱく質粒子を細かくしています。ノンホモとは均質化していない牛乳のことで、ノンホモ乳を静置しておくと上層にクリームの層ができます。ノンホモは原乳の善し悪しがダイレクトに味に反映することを考えると、ノンホモ乳を作ってるところはよほど味に自信があるのでしょうか?

先日、パスチャライズ&ノンホモ牛乳という、限りなく自然に近い味を堪能してきました。あっさりしているけど、しっかり濃くて深い味で、上層部にはクリーム層と嫌みのない脂肪分がデンとかまえてて、ほら飲んで見ろ言わんばかり。また飲みたい〜!でも、何も知らされずに市販の牛乳だと言われて飲まされたら、新商品かと思ったりして、、。
自然の味を忘れずに!

…続く
次回は、ミルクのパワーや保存方法についてです。
  猪口 ゆみ
今月のおすすめホームページ
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牛乳の知識や酪農の情報満載です。
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