| このコーナーでは、暮らしのちょっとしたヒントや、気になるテーマをいろいろな角度から取り上げ、定期的におすすめしていきたいと思っています。皆様からの耳寄りな情報や、気になることも随時お待ちしています。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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今回のおすすめはフグ(その2) かわいいだけじゃないのよ〜 前回は、フグのお茶目な一面を紹介しましたが、かわいいだけじゃぁ生きていけないのは、地上も海の中も同じこと。フグだって類にもれず、しっかりと毒を持っているのです。それも笑い事ではすまないくらいの猛毒を持っていて、その力たるや、、、。 (その2)では、主にフグの毒を中心に調べてみました。「フグは食いたし、命は惜しし」という格言がありますが、私なら、他の人が食べて大丈夫なのを見届けたあとに食べるだろうな、きっと。 |
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「テッポウ」のいわれ フグの毒はテトロドトキシンといい、水溶性で無色、無味無臭の猛毒です。青酸カリの数十倍ともいわれ、トラフグ1尾で大人13人、ネズミなら22万5千匹を殺すことができるくらいの毒性があるという研究結果もあるそうです。「あたると必ず死ぬ」ことから、昔の人が“テッポウ”と呼んでいたようで、今でもフグの鍋を“てっちり”と呼ぶのはそのなごりなのです。加熱しても分解せず、中毒の初期症状としては、フグを食べてから20分から4時間位で舌がしびれ口や手足が麻痺する症状に始まり、急速に症状が悪化して、多くの場合死に至るのだそうです。ひゃ〜コワイ! |
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フグ別、毒素分布情報 フグは種類によって、毒のある部位が違います。詳しくは種類別の表をご覧ください。 |
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また、肉に毒性があるドクサバフグは、容姿がシロサバフグやクロサバフグに似ているため、漁師さんはその選別に慎重を来すのだそうです。ドクサバフグなんて、名前から毒々しいですもんね。それに、フグは個体毎にフグの毒性の強弱や場所も微妙に違うので、素人が捌くことは禁止されています。
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♪包丁い〜っぽん、サラシに巻いてぇぇ♪
明治、大正くらいまでは「この一切れはどうだろうか」と、命がけでフグを食べていたのかもしれませんが、昭和22年には「食品衛生法」に基づき、都道府県別でフグに関する条例が制定されています。フグを捌くためには、各都道府県が行う試験に合格しないといけません。試験の内容は各都道府県に委ねられていて、実地試験の有無や試験の内容も違っているのだそうです。それに取得した免許はその県のみでしか効力がないため、包丁一本で渡り歩いているフグ職人がいたら、きっと迷惑に思っていることでしょう。ちなみに免許取得者の名称もそれぞれ違っていて、東京では「フグ調理師」長崎では「フグ処理者」と呼ばれています。 |
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フグを飼う?
フグの養殖17、8年ほど前から安価で安定したフグの供給を目的として、トラフグの養殖が行われています。フグは縄張り意識が強く、ストレスを感じやすい魚であるため、過密養殖をするとお互いに攻撃しあったり、共食いするのだそうです。そのため少ない数で養殖を行い、ある時期になると凶暴な歯をペンチでパチパチ折ってしまうそうです。「フグの養殖は他の魚に比べて非常に神経を使う」と取材にうかがった長崎漁連の渡辺さんがおっしゃっていました。また、現在までの研究では、養殖のフグの肝臓からは毒性は検出されていないのだそうですよ。だけど食べることを許可されているわけではないので、誤解の無きよう、、、。 |
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泣き虫トラちゃん
釣り好きの方はご存知だと思いますが、活きのいいフグは釣り上げたとき、鳴くんですよね。私も聞いたことがありますが、グゥグゥ、グゥグゥ、と低音で響くような音を出します。ホントに珍しい魚ですが、私が聞いた鳴き声の主は、既にフグ職人によって捌き終わった、アタマと内臓だけになったトラフグだったんです。私は鳴き声以上にその生命力に驚いてしまいました。今回、取材で見学したトラフグは、バラバラに捌き終わったあとも心臓は15分くらい動き(けいれん)続けていました。私たちが美味しいものを食べるには、何らかの生命の犠牲が伴うことを忘れちゃいけませんね。食べ物を無駄にするとバチが当たりますよ。 |
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それでも食べたいか、、、
石川県の能登地方では、フグの卵巣の加工品があるそうです。卵巣は非常に毒性が強いのですが、一年くらい塩漬けにして、鰯の塩汁と麹を加えて糠につけ込んで作る「フグノコ」は、若干毒性が残るものの、この地方では昔から食べられているんですって。そこまでして食べたいほど美味しいものなのかなぁ?また、フグの肝臓も非常に強い毒性を持っていますが、養殖のフグの肝臓からは毒性が検出されないのだそうです。「それでも食べる勇気はないですねぇ。」といっていた、渡辺さん(長崎漁連)の意見に私も賛成です。まだ、そんなバクチを打つほど長く生きていませんので、、。 |
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「独り言」 |
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フグの取材で長崎に行った折り、2カ所の漁港で漁師さんにいろいろお話を伺いました。日に焼けた九州系の容姿の、いかにも“海の男”という方々は、漁法や漁獲時期などのお話を明るい顔で懇切丁寧に教えてくれたんですが、いかんせん福岡出身の私でも判りづらい程の方言で話してくれたので、何度も聴き直して申し訳なかったなぁと思っています。取材に行く度に感じることですが、好きな仕事をしている人って、いい表情をしていますよね。そんな方々が作る商品だから、セコムの食の掲載商品は美味しいんでしょうね〜。
さて、セコムの食冬号では、一家団欒に欠かせない“鍋物”の特集を掲載します。もちろん今回取材したナシフグ(まがんば)の鍋セットやトラフグの刺身もご紹介しています。ひとことでフグといっても、味は全然違います。こたつでも囲んで2種類のフグを食べ比べてみて下さい。セコムの食冬号は11月下旬にお届けの予定です。お楽しみに!
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(猪口 ゆみ)
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情報提供:長崎漁連 参考文献:日本近海産フグ類の鑑別と毒性(日本法規出版) がんばぢゃんば(がんば綜合企画) |
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