| このコーナーでは、暮らしのちょっとしたヒントや、気になるテーマをいろいろな角度から取り上げ、定期的におすすめしていきたいと思っています。皆様からの耳寄りな情報や、気になることも随時お待ちしています。 | |
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今回のおすすめはアジ 朝食は、2階の大広間でーす 旅館の朝食の定番といえば白いご飯とお味噌汁、海苔、温泉卵、それからアジの開き。お魚屋さんに行くと一年中お目にかかれるアジ。アジのたたき、塩焼き、揚げ物、中華風あんかけでもイケる。しかも毎日食べても、お財布に負担がかからないアジは、わたしたち庶民の味方です。わたしの周りにアンケートを取ったところ、アジはみんなに大人気。今回は、アジがテーマです。 |
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アジの4番バッター ひとくちにアジといっても、いろいろな種類がいます。そのなかでも代表選手は、真アジ。一般的に“アジ”と呼ばれるのは真アジをさすことが多いです。真アジには沖合いを回遊するクロアジと、ある一定の海域のなかで過ごす瀬つきのキアジがいます。これらを比べてみると、キアジの方がやや大きくて細長く、背中から尾にかけて黒っぽく、キアジは背中から尾にかけて黄色く腹側に黒っぽい斑模様があります。一般的にはキアジの方が美味しいと言われています。 |
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アジのブランド化 では、どうしてキアジの方が美味しいといわれているかですが、キアジは潮の流れが速く海底の隆起が激しい「瀬」と呼ばれるところに棲みついています。瀬には潮の流れが入り交じる潮目が多いためプランクトンが豊富なので、それをパクパク食べて強い海流の中を泳ぐアジは、栄養たっぷりで身が引き締まっているのです。この瀬つきアジに関アジ、旬(とき)あじ、山口の瀬つきアジ、ごんあじなどの名前をつけてブランド化しているものも多くあります。 |
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真アジに続け 日本近海には先ほど登場した真アジ以外にもシマアジ、マルアジ、メアジ、ムロアジなど約20種類のアジの仲間がいます。このなかでも高級とされているのが、シマアジ。体の側面に黄色い帯があるのが特徴で寿司ネタになったりお刺身でいただくことが多いです。また、マルアジは季節によって脂ののりが格段にちがうので、是非とも旬に食べたい魚です。そしてマルアジの旬は秋。店頭で見かけたらしっかりと見極めて買いましょう。また、平ぺったい形をしたカイワリもアジの仲間です。後ほど触れるクサヤにはムロアジが多く使われます。 |
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間違っても口にしないこと 店頭に並んでいるアジ。じーっと見てみると、体の側面を横切るようにギザギザがついている。触ってみるとチクチクしていて、かなり硬い。こりゃなんだ?アジの仲間の多くには、体の側面に稜鱗(りょうりん)という鋭いトゲがついています。これは、市場でぜいご(ぜんご)と呼ばれていて、稜鱗を取らずに調理すると、口の中にグサリと刺さってとんでもないことになります。稜燐をきれいに取り除くには、尾の付け根から包丁を入れて前後に動かしながら頭のほうに包丁を動かしていくとよいです。稜鱗は、一説には体のバランスや音などを感じる神経系統の役割があるのではないかと言われているようです。 |
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美味しいアジの見分けかた 魚の目利きのプロに聞いた、美味しいアジの見分け方。まず、目の色が黒いこと。これはもう常識ですね。次にエラが鮮紅食をしていること、腹のところが張っているかどうかもチェックします。脂がのっているアジはそれだけ皮(特に腹の方)がパンと張っていますし、腹が張っているものは内臓もしっかりしている場合が多いんだそうです。また、肛門が開いていたり汚物が出ているものはバツ。ちなみに、瀬つきアジは尾が黄色ければ黄色いほど良いのだそうです。 |
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わたしのおすすめアジ料理 「アジは味なり」という言葉があるほど、アジは青魚のなかでも旨みが多い魚です。アジにはうま味成分のグリシン、グルタミン酸、アラニン等の成分がおおく含まれているうえ、クセがない味なので、多くの国々でフライやマリネなどにして食されています。そして、わたしのおすすめアジ料理はこちら!
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においに負けない旨さがある アジといえば干物、干物の究極?といえばクサヤですね。あの、強烈な匂いのせいで好き嫌いがはっきり別れてしまうけれど、好きな方にはこの上ないご馳走なのでしょう。クサヤの発祥は伊豆諸島だそうです。 昔々、お侍さんの時代のおはなし。この地方はお米が採れないため、お米の変わりに塩を年貢として納めていたんだそうな。当然、塩はとても貴重で無駄使いなどもっての外。魚を干すときにも同じ塩水を何度も何度も使っていたんじゃ。そうこうしているうちに魚のエキスが入った塩水がいつのまにか発酵してしまい、それに漬けこんだ魚には独特のクセと美味しさがあり、この美味しさが広まり、クサヤとなったのだそうです。 |
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アジで賢くなろう アジには、他の青魚に含まれているDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)などが、もちろん多く含まれています。DHAは私たちの脳の中でも記憶の部分を担当する「海馬」という部分に多く含まれていて、記憶学習の情報伝達がスムーズに行われるよう脳神経を柔軟にする働きがあるそうです。また、EPAはグリーンランドに住むイヌイット人に心筋梗塞などの血栓性の病気が少ないことから研究が重ねられ、血小板の凝集を抑え、血栓の予防に役立つことがわかったのだとか。世の中にはいろいろな研究をしている方がいらっしゃるのですね。 |
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他の栄養素だって負けてない 先ほどのクサヤに限らず、開き干しのアジにはもう一つ魅力があるのです。生アジ(真アジ)100gに含まれるカルシウムが65mgなのに対して開き干しは130mg、鉄分は生アジが0.7mgに対して開き干しはほぼ2倍の1.3mg、カリウムやリンなどの微量栄養素も開き干しにすることで栄養価がアップします。亜鉛やビタミンB群はやや低下するものの1割減に満たない程度。ちなみにエネルギーは生アジが144kcalなのに対して、開き干しは150kcal。アジの栄養をしっかり摂ろうとするなら、開き干しがおすすめです。 |
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「独り言」 |
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ごんあじの取材で、曇天のなか一路長崎へ。この日は海が荒れそうだということで漁船に乗り込んでの取材はできなかったんです。せっかく天気予報とにらめっこして日程調整をして行ったのに、わたしとしてはめちゃめちゃ残念。わたしが見る限り波はおだやかなのにぃ、、、と思っていたのですが、夜になったら大荒れで波高3m、雨も降ってたいへんでした。やはりプロは違いますね。このとき取材したごんあじの特徴は、生きたまま捕獲したものを海に浮かべた生簀に放して、捕獲のときに与えたストレスを軽くしてより美味しい状態で出荷していること。生簀では、丸々太ったピチピチのアジが悠々と泳いでいました。美味しいものはより美味しく、ですね。
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(猪口 ゆみ)
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